会長挨拶
第6回日本産科婦人科遺伝診療学会学術講演会 会長

このたび、第6回日本産科婦人科遺伝診療学会学術講演会を金沢大学産科婦人科学教室で担当させていただくことになりました。教室員一同、大変光栄に感じております。

当初、我が国の歴史・文化都市、そして加賀藩政時代から積み上げられた伝統工芸の魅力あふれる金沢に皆様をお迎えし、学術講演会の開催を楽しみに教室員共々準備を進めてまいりましたが、本年は世界中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るう状況となってしまい、このたびの学会はWeb開催とさせていただきました。当学会理事の先生方とも協議を重ね、多くのご意見をいただいた末に決定いたしましたことをご理解いただければ幸いです。

現在、産婦人科を取り巻く環境は、周産期領域のNIPT、生殖領域のPGT-A、PGT-M、PGT-SR、腫瘍領域のBRCA遺伝学的検査、MSI 解析、がん遺伝子パネル検査などが導入され、我々にとって遺伝カウンセリングを含む遺伝診療が不可欠となっています。地域医療の現場でも産婦人科遺伝診療のパラダイムシフトに対応できる横断的ネットワークの構築を新しい仲間を加えて目指している現状を念頭におき、学会のテーマを「新たな息吹とともに転換期を歩む」とさせていただきました。

本学術講演会のプログラムは、遺伝診療の最先端で活躍されている先生方のご講演、各分野のシンポジウム、遺伝カウンセリング・ロールプレイ研修会等を企画し、予定した全てのプログラムをWeb でご視聴いただけるよう準備いたしました。なお、「学術集会参加による専門医更新単位」ならびに「専門医更新のための共通講習、産婦人科領域講習単位」につきましても、一定の条件の下で単位の認定を行います。また、当会の認定制度(周産期)を受けるための認定試験は、現在のところ2021年7月10日(土)に実施する予定です。2021年以降に認定試験受験をご希望される方は、周産期講義及びロールプレイ研修会(周産期)の受講が必須となりますので、本学術講演会での受講をご検討ください。

最後に、COVID-19の1日も早い終息を祈念するとともに、ご参加いただく皆様が満足いただけるよう、教室員一同鋭意準備を進めてまいります。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

2020年11月 

第6回日本産科婦人科遺伝診療学会学術講演会 
会長 藤原 浩 
(金沢大学医薬保健研究域医学系産科婦人科学 教授)